サラリーマンライター丸尾のキャリアと英語の記録

日本育ち留学なし純ドメTOEIC420凡人の社会人でしたが、英語・就活・昇進・転職をうまく積み重ねてキャリアアップしていきました。欧米アジアで駐在した後、いまはグローバル企業でマネージャーをしています。何もなかった過去の自分に向けてキャリアアップの工夫と努力の方法を伝えるように発信してます。

偶然の幸運に「出会う力」(セレンディピティ)についてネコと考える

「猫沢大学へようこそ」という小説をご存知でしょうか。猫を通じて語られる「生きる力」と「幸運を掴み取る力」と、少しの愛嬌が詰まっている小説で、無料でWebに公開されています。




nekozawa-university.com





はじめに」を読むと、作者が自分の経験したことを若い世代へ伝える、そしてただ伝えるだけではなくて、ネコのユーモアにのせてそのエッセンスを伝えている小説であることがわかります。


猫沢大学特別講義 「生きる力とは何か」は擬人化された猫の世界を舞台とした物語形式のコンテンツです。
名門の猫沢大学に入学した主人公の「ネコ美」が、個性あふれる講師陣の講義を受けながら、課題や議論を通じて成長していく姿を描いていきます。
自分は何のために生きているのか
そのためには、どのような力を身に付けていけばいいのか
もし、自分の子供に、そんな質問をされたとしたら、あなたはどのように答えますか?
私自身が、親として、人生の先輩として、自分の子供にどう語りかけていこうか……
そのようなことを考えていて、自分の考えを整理していたら、こんな物語が出来上がりました。




この小説の中では、コミニケーション力、自己理解力、リスク管理力、時間管理力・・・といった様々な力が、先人たちから学生にわかりやすく説明されて、それに沿って読者が学べるようになっています。



その小説で説明されていた力の中の1つに「幸運を掴み取る力」であるセレンディピティがあります。英語では"serendipity"で、意味は”good luck in making unexpected and fortunate discoveries”です。



この予想外のものを発見する、探しているものとは別の価値があるものを偶然見つける、といった意味から発展して、偶然の幸運をつかみ取る力として「幸せ力」といった意味を指して使われることが多いですね。



自分が最初にこのセレンディピティという言葉に出会ったのは脳科学者の茂木健一郎さんの本を読んでいるときでした。茂木さんは硬派な本(例えば入門と書きつつ抽象度がとても高いクオリア入門など)が多いですが、メディアやブログでは難しい脳科学の話を実生活に結びつけてもくださる方で、かなり有名なのでご存知の方も多いと思います。



そんな茂木さん曰く、セレンディピティとは「偶然の幸運に出会う能力」のことで「行動」「気づき」「受容」の3つのサイクルを心の余裕をもって回していくことこそがセレンディピティにつながるアクションだそうです。




lineblog.me




この茂木さんの記事で仰られている幸せの掴み方である「行動」「気づき」「受容」は、この小説「猫沢大学へようこそ」の中でも何度も繰り返されているのがわかります。特に直接的に書かれているのは、この3章ですね。



ポイントは「偶然の幸運に出会う能力」とその能力を高めるための意識や行動というものは存在しているということです。例えば日々の発信努力や言葉遣い(発信内容)などで、これらを変えるとチャンスを掴む確率があがるのは、なんとなくわかるのではないでしょうか。



「運も実力のうち」という言葉があるように、運のおかげなのか、実力があるからなのかの境界線は非常にあいまいです。



そういったことが、小説の中ではこのような講義を通して表現されています。


猫沢大学へようこそ」より

サッカー界に有名なストライカーがいて、・・・いいポジションで、運よくボールを拾ってゴールを決めるので、ごっつぁんゴールキングと呼ばれている。でもね、こういうことは、たまたまの偶然なのか、それとも狙っていたのか、境界線を引くのが難しいところだね。次の展開を予想して、ボールがこぼれてきそうなポジションに走り込んでいるからこそ、ゴールを決めらるのかもしれない。



これを丸尾が勝手に大企業社員の文脈で書くとこのような感じでしょうか。

大企業でとても出世した役員がいて、・・・運よく良いプロジェクトにあたって、良いポストが空いて昇進していくので、あいつは運が良いと言われている。でも、たまたまの偶然なのか、それとも地道な準備や発信の工夫をしていたのか、どちらによるかは難しいですよね。次の展開を予想して、先読みしてポジションをとっているからこそ、ゴールを決められるのかもしれない。




もちろん運の要素は強いんですけど、運が少しでも降りてきてくれるようなポジショニングをとる工夫っていうのはあって、それは抜かりなくやっておくことが大事なんですよね。自分のキャリアでも海外駐在になるために、準備や工夫は常に実践していました。


note.mu









と、この「セレンディピティ」の一節のように、良く生きるために使える色んな能力がこの小説では紹介されています。全10章とブログ記事に比べるとかなり長いですが、1章を読んで世界観をつかめば、その後は各章で完結しているので思っているよりはるかに読みやすいです。まず少し読んでみてハマるのはいかがでしょうか。





講義だけでなくて、途中にインターン先でのエピソードもあるので学生さんは、会社や社会のことにも出る前に触れられますよ。


インターン先で、

あるユーザーが『こういう機能があったらいい』とオンラインでコメントを残してくれたんだ。そのコメントを1匹のエンジニアが偶然見つけたんだけど、そのアイデアがとても素晴らしかったから、すぐに仲間のエンジニアと一緒に実装に入った。そしてその機能は、コメントからわずか2時間後にリリースされることになったんだよ。最初にコメントをくれたユーザーは、その対応スピードに感動していたよ!

nekozawa-university.com






ちなみに、内容が小さい子供向けというわけでもないので、ネコではなくて人間の学生をそのまま登場人物にして物語を展開してもいいはずなのですが、「なぜ題材をネコにしたのか」は作者に聞いてみたいところですね。



オリジナリティとユーモアを伸ばすためというのはもちろんあると思うのですが、実はネコの人生(物語の中ではニャン生!)が人間に比べてとても短いってことも理由の1つなのではないかと勝手に思っています。というのもネコの人生は平均15年5000日位なのですが、この時間尺度で全ての会話が展開されるのです。



大学生は「3歳位」で猫沢大学の在学期間だって「1年弱」であっという間で、会話の節々から人生の一瞬感を感じれます。実際に社会人にもなると時間経過の感覚が指数関数的に早くなっていくのを痛感するじゃないですか。だからこそ本当にやりたいことを中心に置いて、毎日を丁寧に生きなきゃと読みながら何度も思うことができました。




いかがでしたでしょうか。猫沢大学での講義やインターンを通して、コミニケーション力、自己理解力、自己分析力、目標設定力、リスク管理力、時間管理力・・・を学べます。その中で、たくさんのオススメできるフレーズにも出会えましたので、その中から3つご紹介して今回の記事を締めたいと思います。


「それだけ長生きされて、いつが一番楽しかったですか?」
おじいさんは少し黙り込んで考え、しばらくしてからゆっくりと口を開いた。
「今かな」

僕たちは遊ぶ時は遊ぶけど、やる時は徹底的にやる。スピードというのは僕らのコアバリューの1つだよ。

どんな旅をしたとしても、最終的にその結果は自分が受け止めることになるのじゃ。旅の終着点に着いた時に、自分の使っていた地図とコンパスが、実は自分のものでなく、他の猫のものだったとしたら、そんな不幸なことはないからな…








ありがとうございました。